歴史と四季が彩る町並み【羽黒町・上内町】
私(小原宗)が協力隊に着任し事務所に出勤するようになってから約3週間。
実は事務所の近くには私が通っていた小学校があります。大人になった今、こうしてその小学校の近くに出勤するようになったのも何かの縁!と思い、周辺を散策してみたい気持ちでいっぱいだったのですが・・・雨が続き天候が不安定な毎日。
そんな中、ついに貴重な晴れ間が!「チャ〜ンス!」と思い秋晴れの中周辺を少し歩いてみました。

生い茂る草木にひっそりと佇む静かな通り。ここは私が小学生の頃に登下校で何気なく歩いていた道でした。
当時そこそこのやんちゃ坊主だった(と思う)私は本来の通学路から外れ、道端で拾った木の棒片手に友達とこの通りに寄道。その当時はとにかく元気いっぱい遊びに夢中。通常の倍くらいの時間をかけて下校していたにも関わらず、この町並みを特に気に留めたことはありませんでした。
歩いたのは小学校卒業以来。大人になってから歩いてみると、静けさと景色の良さに感動。
「ここってこんなにも素敵な場所だったんだな〜。」としみじみ。

黒塀が続く町並みから感じる、しとやかな雰囲気と風情。
子供の頃は気にも留めなかった町並みは、大人になったからこそ感じられる魅力で溢れていました。自然豊かな景色を見ながら静かな町を歩くことで心が安らぐようになったのも大人になった証拠なのかもしれませんね。
この素敵な町並みがどういった経緯で今ここにあるのか。調べてみることにしました。
羽黒町・上内町の歴史
この羽黒町・上内町一帯はその昔、横手城の城下町として城主に仕える人々やその家族が住んでいた場所でした。
城下町は横手城周辺を中心に、現在の羽黒町や上内町、双葉町など、横手川の内側が「内町」、大町や四日町など川の外側は「外町」と大きく二つに分かれていましたが、横手城により近い内町は戊辰戦争で羽黒町と上内町以外は炎上してしまったそうです。
戦争を乗り越えて残った羽黒町と上内町は昭和を経て平成の「まちづくり環境整備事業」で整備され今に至ります。
また、昭和の頃は横手市に関わりの深い名士が住んだ住居があり、この周辺が現在の横手に至るまでの歴史の中で、大きな役割を果たしているということが伝わってきます。

ちなみに、映画史に名を刻む黒澤明監督が制作主任を勤めた「馬」という1941年公開の映画では、当時の横手の冬の風景が撮影されています。その中には当時のかまくらの様子、四日町の朝市の様子などもあり、昭和初期の雪国横手の暮らしをうかがい知ることができます。横手で撮影されたワンシーンを観てみて私が感じたことは、羽黒町・上内町周辺と思われる昔の町並みが現在の羽黒町・上内町の様子と大きく変わっていないのではないかということ。
当時の町並みがこうして今もあるということは、貴重な財産ではないかと思います。
観光スポットとしての現状
現在は一般公開に向けて調査されている所もあり、今後横手の新たなスポットとして大いに期待が持てる場所です。
しかし、かまくらの会場にもなるこの周辺は、かまくらの時期こそ訪れる人が多いものの、かまくらの時期以外は訪れる人は少ないようです。四季折々の表情を景色いっぱいに楽しめるこの町並みは、私が想像している以上に知られていないことがわかりました。
大人になった今、この町の魅力をはじめて感じたからこそ、より多くの人にこの町並みの存在と素晴らしさを知ってほしい。羽黒町・上内町のように綺麗な町並みを後世に残していくためには、まずは自分から発信していかなければならないと思いました。
とにかく写真を撮ってみた!
私が散策していたのは木々が色づき始めた時期。近くにある愛宕山の紅葉も臨めるこの場所なら、きっと素敵な写真が撮れると確信していました。
発信するためにはとにかく写真!写真を撮るしかない!!
と、息巻いてカメラ片手に事務所を飛び出した私。とにかくシャッターを切りまくって写真を確認するも・・・納得できる写真はわずか。なかなか難しいものですね。
私は関東にいる時から多少カメラの経験があったものの、もちろんプロには到底及びません。今現在持てる技量を駆使して素敵な街並みを写真に収めようと、いろんなポイントで写真を撮るも苦戦に苦戦を重ね、撮れた中で一番綺麗だった写真がこちら。

愛宕山の急斜面に生える木々が色づいてまるでキャンバスのよう。そして町並みには黒塀、赤々と染まる紅葉の木と青青と茂る針葉樹、ふっくらと実った鮮柿の鮮やかな橙色。まさに秋を感じる一枚が撮れました!
かまくらが立ち並ぶ冬以外にも、秋にはこうして鮮やかな紅葉が見られる。
黒塀が続くしっとりと落ち着いた雰囲気に映える、四季折々の木々の色づきに彩られたここはまさに映えスポットなのです!
近くにはこんなところも
この機会にちょっと足を伸ばしてみました!
羽黒町・上内町から市役所方面へ歩いて数分。上述した「馬」という映画では冬の朝市が行われていたシーンで、ここ大町が映像に収められていました。この通りには歴史ある旅館や老舗の菓子屋、観光地として人気のある横手城以外にも歴史を感じる場所が点在しています。
こうした建物が今も利用されているって凄いことだと思いませんか?
こうして受け継がれてきた歴史が今も形を残していること。
そして今を生きる私たちがこうして手軽に写真に収めることができること。
歴史に想いを馳せずにはいられません。


美しい町並みで写真を撮ろう!
この地の文化と歴史、表情豊かな四季の移ろいが彩る美しい町。
今に至るまでこの町並みを守ってきた先人たちに感謝したいです。
訪れた際は、風情ある素敵な町並みを背に写真を撮ってみてはいかがでしょうか?
ここで撮る写真はあなたにとって特別な一枚になると思います。きっと他の観光地にも負けないくらいSNS映えする写真が撮れるはずですよ!
私が今回「これだ!」と思える写真が撮れるまでは少し苦労してしまいましたが、私が撮影したポイント以外にもたくさん映える角度や場所があるはず!撮る季節や天候によってもいろんな写真が撮れると思います。
素敵な写真が撮れたら各種SNSでどんどん投稿してください!私もまたバシバシと写真を撮りにいきたいと思います。
※TwitterやInstagramで投稿の際は #yokote を付けて投稿してくれたら私が抜かりなくチェックしますっ!
みなさんの映え写真楽しみにしています^^
