横手の風物詩を支えていた本当の冬将軍…?
こんにちは、吉成です!
2021年12月29、30日の2日間、「出前かまくらin東京タワー」のイベントに行ってきました!

イベントは大盛況!✨
都心ではなかなか見られないたくさんの雪に興奮するのは子供たちだけではなく、大人の笑顔もたくさん見ることができました。
会場では、かまくらをバックに記念撮影やミニかまくら作り、甘酒のふるまい、横手の物産販売、増田美術館の企画展示など。
お客様にとってより新鮮な横手の魅力を伝えることができたイベントだったのではないかと思います。

甘酒のふるまいの様子 
ミニかまくら作りの様子
20トンの雪でかまくらを作りました!
イベントに展示されたかまくらは前日から作り始めました。
私も一緒に作りたい!とお願いをし、一緒に作業をさせていただきました。
本来かまくらは更地に雪を積み上げていき「踏み固める→雪を積み上げる→踏み固める」を繰り返して、高さを出します。
ですがイベントでは、トラックから積み下ろし、山になった雪の状態を砕き、大きな塊となっている雪の隙間には砕いた雪を詰め、作っていきました。
運んだ雪がとてもサラサラだったようで、急遽ホースで水をかけながらの作業が続きました。
雪に湿り気がないと踏み固めていくことが出来ないんだそうです。
実際に私もかまくらの上に乗り、踏み固め、かまくらの壁部分となる外側には雪を”貼って”いきます。
「雪を貼る」って聞いたことありますか?😂
これ、めちゃくちゃ難しいんです!
スコップの概念を覆す使い方を、皆さん慣れた手つきで行うんです!

なかなか思うようには出来ず、雪山の上にいることが邪魔になると思いすぐさま退散…。
下から雪を上げる担当にスイッチしました。(笑)
とは言っても下から雪を上げるのもかなりの体力仕事でした…!
「あんまり無理するなよ!」と皆さんにお声がけいただきましたが、私にできる仕事はこれしかない!と思い、腕が痛くなりながらも、出来る限り作業を共にさせていただきました。
(翌日からイベントが始まるというのに、腕が筋肉痛だったのはここだけの話し…🤫)

イベント当日の朝に「かまくら職人」がかまくらに穴を開け、神棚を作り、かまくらが完成!
2日間のイベントは無事に終えることができました。

これがほんとの冬将軍…?!
皆さんはご存知ですか? 冬、横手にだけ現れる冬将軍を…。
その正体は「かまくら職人」!

「かまくら職人」とは、横手市観光協会の認定を受け、見習い期間を経て、かまくら作りに携わることができる精鋭軍団。
普段は自営業をされている方が多く、仕事が落ち着く冬の時期にのみ「かまくら職人」へと姿を変え、横手の街に現れます。

私にとってみれば昔から身近にいた存在。
大人になったからこそ思うことですが、地域の伝統、観光を先立って守り続けてくれている姿に、横手市民として感謝の思いが溢れます。
毎年2月に開催される「横手の雪まつり かまくら」は今年も昨年に続き、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴い、残念ながら中止が決定しました。
それでも伝統行事として「かまくら」を守るべく、横手市内各所にかまくらが少しずつ姿を見せ始めました。
横手の日常風景が守られると同時に、なかなか終息の見えない不安を和らげてくれる灯火のようにも思えます。
横手市内で かまくら職人の代表である 北嶋親方 にお会いしました。
「横手の雪まつり かまくら の中止が決まり、正直落胆している。
来年も中止になってしまったらと不安に思う。
ただ、変わらない横手の冬の風物詩を市民の皆さんに観てほしい。」
と、親方。
また、
「今年は初めて女性が入って非常に嬉しい。
最高齢が80代だから、男女問わず若い人にはどんどん仲間入りしてほしい。」
とお話しいただきました。

親方のすぐそばには、かまくら職人として女性初のある 遠藤綾さん がいらっしゃいました。
「昨年から横手の伝統に携わりたい、横手の魅力を広めたいと思い始めていた。
初めは女性が1人ということへの緊張はあったが、皆さんが優しく指導してくれる為すぐに馴染むことができた。
同世代の方々にも幻想的な横手のかまくらをぜひ体験してみてほしい。」
と遠藤さん。

私も経験がありますが、男社会の中に飛び込む勇気って想像以上に怖いんですよね。
それを優に跳ね除け溶け込んでいた遠藤さんには、同性として、ぜひこれからも活躍し続けてほしいなと思います!
そして、職は違えど、横手をPRしたい!という想いは私も同じ。
身近に活躍する女性がいると、私の仕事にも熱が入ります🔥
当たり前に感謝をする日
450年も続く横手の かまくら は、雪室の中に水神様を祀り、その年の家内安全・商売繁盛・五穀豊穣を祈願する日として今の時代まで継承されてきました。
伝統を支えてくれているかまくら職人がいるからこそ、当たり前すぎて見えづらい ”水 や 作物 = 食文化” が轟かされずに済んでいるのかもしれません。
蛇口をひねれば水が出る時代に、あえて水神様にお願いをする。
家内安全・商売繁盛・五穀豊穣を祈願するだけではなく「当たり前のものに感謝をする日」とするのもまた一つ、新しい 横手のかまくら の在り方として、私も共に継承し続けていきたいです。
今年は観光用のかまくらは中止ですが、灯り点し隊や横手市観光協会で「一戸一かまくら」を呼びかけ、かまくら用のロウソクを無料配布しています。
皆さんも一緒に感謝の想いを込めながら灯りを点していただければ嬉しいです。
詳しくは
https://mineba.net/2022/02/07/b5df4f40-87da-11ec-8beb-419c0825baf3


