ねむり流しの太鼓を練習する子供達を取材してきました!
こんにちは!
今年も横手の送り盆まつりは中止になってしまいましたね💦
屋形舟の舟ぶつけやサイサイ囃子が披露されることのない8月16日は2年連続となりました。
子供が主役のねむり流しももちろん中止に( ;;)
※ねむり流しは8月6日に一回り小さい小舟をつくり、各町内の子供たちが蛇の崎川原へ繰り出す祭りです
しかし旧横手市内では夕方6〜7時頃になると太鼓の練習音が響いています。
実は、子供達がねむり流しの太鼓の練習をしているのです。
なぜ、今年は本番がないのに練習を行なっているのか、祭りに対する想いなど、馬口勞町内の方々に取材させていただきました。
7時過ぎ頃からちらほら人が集まって来て、7時半頃には10名程の子供たちが集まりました。
子供会会長の「そろそろやるどー!」のかけ声で始まります!
笛を吹いているのは25歳と高校生の女性。
お二人とも幼い頃は太鼓を叩いていたようですが、笛の吹き手が少ないため、高校生くらいから笛吹を始めたそうです。
私、この笛を吹いたことがありますが、とても難しいんです!
そして太鼓を叩くのと同じくらい体力を使います!!酸欠になっちゃいます(笑)

さて、太鼓の方も元気よく叩いています。2人ずつ順番に並び、ワンフレーズごとに叩き手が交代していきます。

練習の様子を見ていると、年下の子にとても気を使って教えてあげている女の子が!
叩き方や後ろの人と交代するタイミングを補助して教えてあげていました。や、優しい・・・!
この子にお話を伺うことにしました(*゚ェ゚)
女の子は沼倉樹季ちゃん(高校2年生)です。
なんでそんなに丁寧に教えてあげるの?笛を吹きたい気持ちとかない?と聞くと
「自分がゆっくり太鼓を教わることができなかったから、私が教えてあげたいと思っています。笛に憧れがないわけではないですが、太鼓を小さい子に教えている方が楽しいです。自分も音に合わせて太鼓を叩くのが好きで、楽しいです!」
と話してくれました。
太鼓練習やお祭り本番がないことに対する気持ちは・・・?と聞くと
「小学校1年生から太鼓を叩いているから、太鼓の練習が始まると『夏がきたっ、夏休みが始まる!』って感じがします。だから本番がなくても練習があってとても嬉しい。
去年は大人達が町内会で太鼓発表会を開いてくれて。今年もそんなのがあれば良いなーって思っています。」
と話してくれました。
自分が感覚で覚えるのが大変だったから、逆に自分は幼い子達に丁寧に教えてあげてるなんて・・・。
〇〇をすると夏がきた!と思う感覚って誰にでもあると思うんです。それが地元の祭りの太鼓練習ということが、とっても素晴らしいなって感じました。


さて、30分ほど練習をしたらおやつタイム。
アイスやお菓子をみんなで食べます。
この時間に子供同士の交流があったり、親子以外の子供と大人の交流が生まれているように見えました。
大切な時間ですね^^

隣の建物の二階では女性メインに子供から大人まで、舟の飾りの短冊を作っていました

最後に子供会会長にお話を伺いました。
「子供にとって地元にいる期間の1年ってとても大きいと思うんですよ。2年間も練習をしていなかったら忘れちゃう子供も出てくると思うし、参加するのが億劫になる子供も出てくると思う。毎年あるのが当たり前という感覚を無くしたくないと思いました。
あとは単純に親として夏休みの思い出を作ってあげたいんです。海行ったとか〇〇に出かけたとか、その感覚でねむり流しの太鼓を練習したという思い出として覚えていて欲しいからなんです。」
私も小学生の頃、夜に太鼓を練習しに親と出かける時間が楽しかったことを今でも覚えています。
何十年も叩いていなくても笛の音に合わせて太鼓を叩ける謎の自信。小学生くらいの時に毎年経験したことは、それほど体に染み付いているということなんだと思います。
太鼓の休憩時間や短冊作りの大人と子供が交流している場を見てふと思いました。
こうやって子供の頃から地元に楽しい行事に触れ合い、大人達との交流が楽しいと思う経験があれば、大学や就職などで県外に一旦出ても、横手が恋しくなるんじゃないかと。
自分のことを、自分のことのように喜んだり悲しんだりしてくれる大人が近くにいることに気付けた子は横手の良さを体で感じていると思います。それって横手に戻ってくる理由のひとつになるよなぁ、と。そう感じました。
練習も含め、やはり無くしてはいけない行事だと再認識しました。
きっとこの子達は大人になっても忘れることのない大事な夏の思い出ができたと思います。
来年はお祭りが開催され、参加することが楽しみですね♪





